■水原華城(スウォンファソン)で。

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韓国の万里の長城、水原に到着。
驚いたことに、世界遺産の史跡の中に、バスが通れる見事な舗装路が作られている。おまけに観光バスの駐車場も、トイレも、「i」も、アーチェリー練習所(!)さえみんな世界遺産の中。こんなんでいいの?
北海道組の添乗員さんも驚いてた。
バスを下車して、城壁に沿って散策。
城壁は思ったより長くない。写真中央、壁のずっと奥に見える屋根は見張台の楼閣。見張台ですら装飾が素晴らしい。
遺跡内の駐車場とかを無視すれば、少しは往時の面影が偲ばれるんだろうけど、城壁の外はここでも高層アパートの建設ラッシュ。城壁が隔てた、時代の、ものすごいコントラスト。
でも、遷都を目的に造った割には小ぶりじゃない?
城壁も、長城というにはあまりに短い。
城壁の途中にあった陰陽の印。
陰陽とは、すべての具体的な存在は、相反する性質を持つ根元的なものの調和から成り立っているという考え方。
相反するものが照応し交雑しながら相称する様をシンボル化したのがこれ。ちなみに「陽」とされるものは男・日・春・奇数など。「陰」は女・月・秋・偶数など。
あらゆる「現象」は、これら相反するものの拮抗が変化した結果によると考えられたとか。なるほど(…って、自分でもよくわかってないぞ!)。
西洋が物としての人体と、内面の精神を解明しようとし、東洋は人間も含めた自然の万物に対して哲学的に考察した。
けれども、人間の在るべき姿をもっと現実的に、あるいは本能的に追究、実践したのがネイティブアメリカンだった、なんて考えてるんだけど、だめ?
とかなんとか言って、華城の見学は大したことないように書いたけど、実際の建造物はものすごく圧倒的な存在。
奥の門と、手前のオジサンの対比を道のパースペクティブから推し量れば、実際の門の巨大さがわかるでしょ?
で、左の写真は、見学後に開いた華城のパンフレット。
遷都するには小ぶりな史跡だと思ってたけど、よく見たら、私達が歩いたのは右端の、緑色のところだけでした。
これじゃ日本に来た外人さんに、京都を観光すると言って鞍馬寺だけを、東京を観光すると言って北千住だけを、北海道を観光すると言って苫小牧だけを見せて帰したようなもんだ(あっ、他意はなし)。
金閣寺も東京タワーも、札幌時計台も観光してない。つまり、華城の肝心な所はいっさい見てない。
こりゃもう一回いかなきゃ…。

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