■韓国の交通事情

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韓国に旅行して、自分で車を運転しようという人は少ないと思うけど、ここはひとつ、私の興味だけで偶感を書いてみます。
韓国の道路事情をイメージしたとき、私は、ちょっと中国みたいな様子を想像していました。それは、車と自転車と歩行者がどやどやと混在して、クラクションがけたたましく鳴り響く、そんな様子です。
ところが、その想像はまったく違っていました。
なにより驚いたのが、車も歩行者も、日本の、それも東京並みに整然と通行していたからです。我先にハナをつっこんで先に行こうとする中華人民共和国や大阪と違って、きちんと譲り合い、挨拶を交わすマナーの良さは、さすが儒教の国だと感心させられました。
乗用タイプの、いわゆるマイカーであれば、都鄙をとわずキレイに洗車されています。道路も、戦後の復興に合わせて整備されたのか、都会でも十分に車線を確保した路線が多いみたい。
時間帯によって、都市部では渋滞も発生するようですが、平日の夕方に私達が移動した限りでは、ソウル市内であっても、それほど深刻な様相は呈していません。
車の台数が少ないのかとも思いましたが、物価で見る自動車の価格は、けっして高価なものでありません。日本とほとんど変わらないか、やや高い程度。贅沢品には高額な税負担がある国だと聞いているので、維持費が日本より高いのかも。
都市部に住む若い世代に高層アパートを好む傾向があったり、日本並みに地下鉄やバスの路線が整備されているので、マイカーを持たない人が多いのも確かでしょう。
気がついたのが、韓国の道路はとても広く感じられること。日本みたいに、林立する道路標識や電信柱が無いんですねぇ。
時代遅れのおじいさんが考えたような「気をつけよう 遠くに見えても 車は速い!」などの、七五調のセンスのない横断幕が景観を汚すこともありません。
韓国の人が日本に来たら、なんて道路整備の遅れた国だと思うことでしょう。
ただ、路上駐車は日本並み。ネオンなんかが点いている繁華街では、日本なら交通規制しかねないところでも平気で車が行き交います。そんな時でも、クラクションを鳴らさないのは東京風。歩行者がいれば、十分配慮して徐行してくれます。
写真で、向こうとこっちに、立っていたり倒れたりしているのは電飾看板。ビニール製で、空気で脹らましているみたい。おもしろいでしょ? でも一度倒れると、かなり邪魔。
レッカー移動の看板。その下の路上駐車。日本でもよく見る光景。
文中でも触れましたが、韓国はソウル郊外でも建設ラッシュ。基盤作りに道路整備が急ピッチです。私達が辿った道筋は、そのまんま主要観光ルートであり、郊外とソウルを結ぶ産業ルートでもあります。そのため、道すがらに並行して建設中の高架橋を見つけます。この道路が完成すれば、きっと南大門市場の観光も、小1時間と言わず、たっぷり見て回れることでしょう。
高速道路? いえいえ、最近出来た一般道です。
南北が緊張状態にあった頃は、ソウル市内から漢江を渡る橋は一本だけだったとか。とんでもなく不便だったでしょうね。今では30kmほどの流域に、複数の車線を持つ17本の「大橋」が掛けられています。
ついでに、韓国のパトカー。
日本のと似た「交番」。町中でたまに見かけます。
ついでに、郵便屋さん。日本ならホンダのカブですが、こちらは韓国オリジナル。こちらの「〒」マークは鳥のデフォルメしたもの。赤いのはいっしょ。
配達つながりで、こちらは宅配ピザ屋さん。このスクーターがカッコいい! 日本でも売らないかなぁ。
なぜかこちらのスクーターは、大小問わず、個人所有も含めてバンパー付きが主流。好き嫌いは微妙。
個人所有のバイクで、スクーターでないものは、この「マグナ」が多い。ホンダのパクリかと思ったけど、ちゃんと車名に「ホンダ」の名前も書いてある。どうやら現地法人のノックダウンらしい。オリジナルとの違いはエンジン。正規のマグナがVツインなのに対して、こちらは単気筒。ハーレーみたく「ごてごて」に飾っているのも見かけます。もちろん本物のハーレーも売っています。でも関税が高いんだろうね。
趣味なのか、仕事用なのか、とにかく一番多く見かけたバイクがこれ。カウルが付いているから遊び用にも見えるけど……。
こーんな風に改造してあるヤツもたくさん見かける。
しまいにゃ、これもんです。
どっかで見たような車。
これらはスズキのノックダウンでした。
韓国で日本車はほとんど見ません。韓国製の車ばかり。ファミリーカーから高級車、スポーティーカーまで、トヨタなみに車種が豊富です。外車の関税が高いので、おなじ高い税金を払うなら、自国産と同じような日本車なんか買うはずありません。やっぱりBMWやアメ車あたり。都市部ではたまーに見かけました。
交通事情と言いながら、車の話ばかりでごめんなさい。
韓国では鉄道が衰頽しかけているとか。アメリカみたいになりかねないと国鉄も必死。強力なカンフル剤として新幹線「KTX」を全国に整備中。在来線の路線延長も計画されているけど、道路網の整備が先行していて、巻き返すのは難しいかも。
それに較べて、料金もかなりリーズナブルなのが飛行機。仁川から、韓国のハワイと言われる済州島まで、国内でもかなり長距離なのに8000円弱で飛んでしまう。乗り継ぎが面倒な所へは飛行機が断然ラク&お得!

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